東方奇行

パンティみさとの雑記。

盲目の老狩人―映画『ドント・ブリーズ』―

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あらすじ

大金を隠し持っているらしい盲目のじいさんの家に強盗に入ったらとんでもない目に遭ったおはなし。

 

日本では昨年の12月から公開され、ホラー映画好き界隈を賑わせていた本作品。

某地方都市に住む私もフライヤー自体は8月頃から見ていたので早く観たい!と心待ちにしていたのですが、なんせ地方なので公開は1月14日でした。

 

待ちに待った『ドント・ブリーズ』!!

と言っても洋ホラー映画を劇場に観に行くとせいぜい10~15名程度でしかも一人客が多いので、今回もそんな感じの客入りかな~と平日の真昼間に観に行ったらなんと!ほぼ満席!!

なにこれ?!どうしたの?!テレビで取り上げられたりしてた?若いカップルとか結構いるけど『君の名は』と間違えてない?!

 

そんな感じでかなりわいわいした雰囲気での鑑賞となり、期待度も上がる。

 

どちらの視点に立って鑑賞するか?

 前半は強盗に入る若者たちがなぜお金を必要としているのか?という説明を割と丁寧に見せる。「遊ぶ金欲しいけど働きたくないしな~よぉし強盗しちゃおうぜ!ひゃっはー!」的なノリの奴も中にはいるっちゃいるんだけど、主人公のロッキーは複雑かつ劣悪な家庭環境が背景にあり、一攫千金を手に入れたら幼い妹を連れて夢のカリフォルニアへ行くことが目的だった。

つまりこの時点ではロッキーがグレて強盗を繰り返しちゃう気持ちもわからんでもないというアプローチを観客にしている。

他人の家に忍び込むスリルでクソみたいな日常を一瞬忘れられたり、でもその後「あたし何やってんだろ…ははは…早くこんな毎日から抜け出して妹と二人でやり直すんだ!!」みたいなアレだと思う。

 

一方、強盗に入られる家には何年か前に娘を交通事故で亡くし、その示談金が金庫にあるらしいという盲目のおじいさんが住んでいる。元軍人でイラク戦争で手榴弾を受けて失明したという。

いやいや、そんなかわいそうな境遇のおじいさんからお金まで取るの?あんたら悪魔か!

と今度は強盗一味を非難しながら、やめてーおじいさん傷つけないでー!あと飼ってるワンちゃんも絶対殺さないで!!(←愛犬家のパンティは実はここが一番ハラハラした)と思っていたらところがどっこい。

このじいさん目が見えないのにローグ・ワンのチアルートの次ぐらいに強い。身体つきもよく見ると筋肉隆々だし、超人的な聴覚と嗅覚で相手の場所を察知するハイパーじいさんだった。

 

そうなってくるとまた話は別で、強盗側は気づかれないようキョンシーと遭遇した人間のごとく息を潜め、どうにか脱出を試みるがあっという間に閉じ込められてしまう。そして段々と明らかになる老人の本性…。

 

 というわけで本作は強盗する側にもされる側にも可哀そうな境遇と非難されるべき罪を犯している。一般的なホラー映画は不条理な悪魔や幽霊モンスター魑魅魍魎が一方的に何の罪もない、バカで調子に乗ってる若者たちを襲い、逃げるという構図が多いが、今回はなんだかどっちも応援したくなっちゃう。

私は最終的にはおじいちゃん派につきましたがね(笑)だってカッコイイもん。

一緒に観に行った恋人くんはロッキー派で観ていたそうな。あなたはどっち派?

 

強盗に入ったらとんでもない目に遭った系映画では『ホームアローン』が有名ですが、私がもう一つおすすめしたいのは『ワナオトコ』。タイトルが『武器人間』的な雑さなのでスルーしてしまう人も多そうですが、このワナオトコさんの巧みなトラップが最高なのでまだ観ていない方はぜひ。

あと怖くて強い老人映画で浮かんだのは『スペル』。あの婆さんとの死闘は最高だよね!最近レンタルで観たシャマランの『ヴィジット』は何とも言えない気味悪さと滑稽さが絶妙な老人映画でした…。

 

みなさんもハイパー老人との地獄の鬼ごっこをご堪能あれ。

 

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